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富士山マラソンレポ [レース]

先日の速報に対し、(練習出走なのに)暖かいコメントをいただきまして、ありがとうございました。とっても嬉しかったです。
レポート、だいぶ短くしたのですが、それでも長文になっちゃいました。割ろうかとも思いましたが、引っ張るような内容でもないので一気にいきます。

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富士山マラソン。
昨年、ランニング1年生(走歴10ヶ月)で、初フルとして臨んだ大会です。
★レース概要★
富士山マラソンレポ1☆前日編
富士山マラソンレポ2☆当日編(前半)
富士山マラソンレポ3☆当日編(後半)

そのときのタイムは、4時間29分17秒。なんとかサブ4.5で走りましたが、25kmくらいで早々にフルマラソンの壁にぶちあたり、ほとんど歩くみたいなスピードでヨロヨロと走行し、フルの洗礼を思いっきり浴びました。
あれから1年。わたしはどのくらい成長できたのか。練習の一環で走るとはいえ、タフなコース、坂を含めてちゃんと走りきれるのか。大阪マラソンほどのテーパリングはしませんでしたが、それなりに気合を入れて臨みました。

今回も、RCの仲間と一緒に前泊。
第一回大会で交通渋滞で多くの人がスタートに間に合わなかったという前科のある大会ですし、850~1,200mと標高がそこそこあるコースです。前日入りしておいたほうが、高地馴化もできますので、奮発してスタート地点の近くに宿をとりました。

ちなみに標高影響がどのくらいかをダニエルズさんで調べてみました。
今回、わたしはグロスタイム3時間40分で走りましたが、標高1,000mでこの結果を計算機に投入すると、VDOT=43.7。標高影響なしで逆算すると、フルのタイムは3時間38分と出ます。2分(キロあたり2.84秒)違います。1分1秒を争って走っている場合には、けっこうな差ですね。

……と書きつつ、わたしにはあんまり関係ない話かもしれません。なにせ、キリマンジャロに登ったときも、ヒマラヤに行ったときも、標高5,000m前後の最終アタックキャンプで、周囲が半分くらい高山病でグロッキーになっている中、元気に三杯飯を食らい、血中酸素濃度も平地の90%と、現地スタッフに「俺らと変わらないじゃん、あはははは」と呆れられたくらい、高さに関しては鈍感なのです……。

バスで河口湖に向かい、到着後、まずはほうとうでカーボイン。
大きなかぼちゃがゴロゴロ入っていて、出汁がしっかりきいた味噌味のおつゆが美味しかったです。

ほうとう不動.jpg

この日は朝から雨でしたが、ほうとうを食べている間に雨はやみ、雲間から富士山が顔を出してくれました。さすがわたし、晴れ女♪

雲間から富士山.jpg

そのまま前日受付の会場へ。
日が出てくると日差しは暑いくらいでした。

前日受付.jpg

宿にチェックインし、温泉に入ったり、お部屋でゴロゴロしたりして過ごします。
夕食はバイキングでしたが、立派なカニに、お寿司にお刺身に、ご馳走がたくさん。そしてなんと、飲み物がアルコールを含めて飲み放題。

宿の夕食.jpg

レース前のアルコールは、おトイレ対策の面でも脱水対策の面でもマイナスですが、YEBISUまで無料だったのに、呑兵衛のわたし、抗えませんでした。エイドの食べ物の誘惑には打ち勝てるのに(笑)。
「練習出走だし…」というのを言い訳に、1本だけ。隣のテーブルでは、関西からいらしたらしい集団が盛大に宴会をしていましたが……ちゃんと走れたのでしょうか。心配になるくらい、空の缶ビールを積み上げておられました。

目の前の会場からは、前日イベントの様子が眺められ……花火があがったり、ゲストのサンプラザ中野さんが何曲も熱唱されたりしているのを見たり聞いたりしながら、景色のよい露天風呂を楽しんで、21:00には就寝しました。

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翌朝、4:40起床。朝食は5:30。
朝ごはんもバイキングです。炭水化物メニューを中心に、パスタをおかずに、納豆で三杯飯+パンを2個を平らげました。RCの仲間たちには「どこにそんなに入るんだ…」と呆れられつつ、レースの日は朝からしっかり食べるわたしです。
スタート地点は目の前なので、ご飯のあとにも余裕があります。

宿から会場が見えます.jpg

朝食後、スタート地点に続々集まってくるランナーたちの様子を眺めながら、露天風呂で朝湯。とろけすぎないよう、短時間で切り上げましたが、朝から血行促進で贅沢なひと時でした。

朝湯.jpg

準備をして、スタート地点へ。RCの集合場所に行ってみると、男性陣(別の宿でした)やコーチ陣はすでに到着しており、走らない仲間も始発に乗って応援に来てくれていました。本当にありがたいことです。

ささっと準備を整えて、ニコニココーチに連れられて、スタート地点に向かいます。(爽やかコーチは招待選手なので別行動です。)
初めてのAブロックにドキドキ……。でもここでわたし、痛恨のミスをやらかしました。なんと、忘れ物。それも2つも。1つめは、ペースチャート。リストバンドにつけておいたのを、上着を脱ぐときにリストバンドごと外して、そのまま置いてきてしまいました。もう1つは、15km地点で摂取予定のアミノバイタルゴールド。手に持って走る予定が、これもリストバンドと一緒に置き忘れ。致命的な忘れ物ではないですし、取りに戻る時間はないので、あきらめることにしました。大阪マラソンで35kmくらいがきつかったので、15・25・30(←追加)・35と、4回糖質サプリを取るつもりで、手に持つのとは別に、ジェルを3個ポッケに入れておいて本当に良かったです。

Aブロックに到着。キクチさんいらっしゃるかな…って探してみましたが、さすが大規模大会……たくさんの人で、探し当てることができませんでした。でもきっと、このブロックのどこかにいらっしゃるんだろうなと思いながら、スタートを待ちました。でもコレ、わたしの勘違いで、キクチさん、Bブロックでした。いくら探しても見つからないはずです…。

河口湖町長さんや、サンプラザ中野さん、ゲストの有森裕子さん、瀬古利彦さん、そして今年から発足の、AKBマラソン部(?)の皆さんの挨拶などがあり、9:00ちょうど、瀬古さんのピストルで、フルマラソンスタートです。
昨年は最終ブロックスタートで、号砲からゲートまで12分以上かかりましたが、今年は先頭のAブロック。ブロックの中でもお尻に近い場所からのスタートでしたが、スタートロスはたったの26秒でした。

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ここからは、例によって、設定と実際のLAPを比較しながらレポートしていきます。

▼コースMAP(クリックで拡大)
富士山マラソンコースMAP.jpg

スタート~5kmまで
【設定】00:27:30(区間LAP:27:30/5'30/km)
【実績】00:26:56(区間LAP:26:56/5'23/km)
Garmin:5'49-5'25-5'02-5'13-5'08 (▲19秒ズレ)


最初は多少混雑しましたが、2km前後でばらけて走りやすくなりました。抜いてくるBブロックの快速ランナーさんたちの邪魔にならないよう、道の中央を走ります。(左右は追い越し車線っぽくなっていました。) わたしも相当ゆっくりでしたが、それでも最初の1~2km、抜かれるのと同じくらい追い抜いたような。陸連登録でも速い人ばかりではないということがわかり、少し安心しました。

5kmまでは、スライドが2回ありまして、2km過ぎから4kmくらいまで上り坂です。
すでに通過済みの先頭集団を走る爽やかコーチ以外の仲間やコーチ陣とは、しっかりエール交換できました。応援にかけつけてくれたRCの仲間にも、手を上げて応えます。まだまだ元気いっぱいです♪ ちなみにこの写真、お腹がぽっこりしているのは、ジェルを3個もポッケに仕込んだから……だと信じたい。(挟んでいる青いものはハンカチです。)

富士山マラソン走ってるとこ.jpg

この区間の設定ペースは5'30なのですが、スライドの対岸に仲間やコーチを探しながら走っていると、どうも速くなってしまいます。ゆっくりめに走って、周囲にもばんばん抜いてもらっているのに、最初っから設定ペースオーバーです。ペースチャートがなくても、最初の5kmを5'30で走ったら27分30秒というのは計算できるので、5km地点で26分台の表示を見て、「あーあ、やっちゃった…」と思いました。

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5km~10km
【設定】00:55:00(区間LAP:27:30/5'30/km)
【実績】00:53:21(区間LAP:26:25/5'17/km)
Garmin:5'19-5'18-5'20-5'08-5'12 (▲8秒ズレ)


ここからは、若干くだり気味のまあまあフラットなコースに入ります。5.5kmで給水があったのですが、これ、取りそこねました。手前は混雑していたので、奥で取ろうと進んだら、意外とテーブルが短くて。「しまったな」と思いましたが、大阪マラソンほど暑くはなかったので、「次は取り損ねたら戻ってでも取ろう」と思い、気持ちを切り替えて先へ進みます。

「5'20は見ないようにしておこう」と5km通過のあとペースを落としたのですが、落としきれず…。なんかもう、8km以降どうでもよくなってしまい(コラ!)、「いいよもう……楽なペースで走ろう」と、チラチラと時計を見ながらペースを調整するのを放棄してしまいました。そうすると、だいたい5'15前後。このくらいが巡航速度なのかもしれません。
ちなみに、8.9kmの給水は、しっかり取ることができました。

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10km~15km
【設定】01:22:30(区間LAP:27:30/5'30/km)
【実績】01:19:42(区間LAP:26:21/5'16/km)
Garmin:5'15-5'14-5'13-5'19-5'15 (▲5秒ズレ)


河口湖大橋をわたる、晴れていればとても景色のいい区間です。
今日はあいにくの曇天で、富士山は見えませんでしたが、それでも紅葉はすばらしく美しかったです。

紅葉キレイだった.jpg

でも、この区間、「橋を渡ったな~」くらいしか記憶になく。1kmごとに表示されるGarminが、5'20をチョイ切るくらいで表示されているのは自覚していたのですが、集団のスピードも同じくらいでしたし、特に息があがる感じでもなかったので、そのまま集団のペースにあわせて淡々と進みました。15km以降、微妙なアップダウンがはじまるのもわかっていましたので、ここはもろもろ温存区間です。

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15km~20km
【設定】01:49:10(区間LAP:26:40/5'20/km)
【実績】01:46:19(区間LAP:26:37/5'20/km)
Garmin:5'11-5'28-5'11-5'22-5'17 (▲8秒ズレ)


ここから設定ペースが10秒あがって5'20になりますが、すでに5'20を切るペースで走ってきてしまったので、設定に関してはもうグダグダです。同じペースを維持することでよしとしました。また、この区間は微妙なアップダウンがあるので、1kmあたりのペースはあまり気にしないようにし、集団と同じスピードで進むことを意識しました。16kmで少しペースが落ちていますが、ここは上り坂なのでOKなのです。

この区間かひとつ手前の区間で、前方に爽やかなブルーの75Tを発見しました。「こーちさんかしら?」と思って近寄ってご挨拶してみると、やはりこーちさん! 少し併走してお話しました。富士山マラソンは、中間点を過ぎてからすごい坂があることは有名ですが、実はそのあとも、30km手前の西湖コウモリ穴あたりまでは細かいアップダウンが続くので、「これで坂は終わった!」と油断していたら昨年痛い目にあったことなどを、経験者ぶってお話してみたり。

昨年1回だけ、しかも初マラソンで走っただけのくせに、コースアドバイスだなんて本当に赤面モノですが……。でも、富士山マラソンのコースって、キクチさんも書いておられましたが、大雑把な高低図には表現されない程度の、うねうねした細かいアップダウンが多いのですよー。

こちら、ガーミンさん。

富士山高低図Garmin.jpg

最初の8kmまでと、15km以降。そして、激坂を登ってから30kmのちょっと手前まで。河口湖と西湖を結ぶ激坂にばかり意識をとられていると、意外な伏兵の小さい坂が繰り返し繰り返し現れるという…。フルマラソンの大会への出場経験が少ないので、コース難易度の比較はできかねるのですが、少なくとも大阪よりあきらかに厳しいというのは断言いたしますー。

こーちさんは、今回、慎重な入りで着実にサブ4を狙われるとのこと。実力的には、ペース設定さえ誤らなければ間違いなく取れる(どころか、もっと上を狙える)と思いましたし、とても冷静に自分の走りをなさっているように感じましたので、「サブ4、絶対いけますよ~!」とお声がけして先に行かせていただくことにしました。……のですが、このあと、また2度もお会いすることになっちゃいました(汗)。

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20km~25km
【設定】02:16:29(区間LAP:27:30/5'30/km)
【実績】02:14:44(区間LAP:28:25/5'41/km)
Garmin:5'18-5'42-5'57-4'59-5'08 (▲1分21秒ズレ)


★中間点
【設定】01:55:01(平均LAP:5'27/km)
【実績】01:52:03(平均LAP:5'19/km)


21km過ぎの給水で、アミノバイタル(粉末)を摂取。でも、手袋をしていて、うまく封が開けられず。これまで給水は、止まらず走りながら取っていましたが、ここでやむなく開封のため停止。指先だけ外せるタイプの手袋のほうがよかったかしら。今回は練習なので、少し止まっても取り返しがつきますが、これ、本番レースだったら致命的です。
この間に、こーちさんに追い抜かれまして、またまた背後から追走。後ろから再び現れたわたしに、こーちさんもびっくりなさった様子でした。ゴメンナサイ。

中間点を過ぎると、いよいよ西湖へのぼる坂が現れます。この坂のイヤンなところは、最初からそれなりなんですが、どんどん傾斜がきつくなるところ…。しかもけっこう長いのです。この坂の序盤に、うどんエイドがあります。コースから10mくらい内側に逸れますし、なにせ食べ物はうどん…。でも、けっこうな人気で、昨年走ったときには大行列になっていました。

中間点でLAPを確認すると、1時間52分03。ペースチャートは忘れてきてしまいましたが、中間点を1時間55分というのは覚えていました。
なにせ、この西湖と河口湖を結ぶ坂は、わたしが唯一、TOP選手たちとスライドできるチャンスがあるところ。事前に計算をしたところ、中間点を1時間53分~55分くらいで通過すればスライドできそうだということで、ひそかにそのくらいを狙っていたのです。でも、1時間52分だと少し早過ぎます。

中間点の通過が予定より早いので、この大会がガチ練習になってしまった瞬間にあきらめた、うどんエイドを楽しむことに決めました。ちょっと速めに走ってラッキーでした。 
このくらいの時間帯で走るランナーたちは比較的ガチなのか、うどんの列はガラガラでした。地元のおばさまたちが盛んに呼び込みをしていらっしゃいます。

「うどん、くださーーい♪」と駆け寄って、お鍋からよそいたての、温かいうどんをいただきました。具は一切入っていませんが、やわらかいうどん(吉田うどんは硬いので有名ですが、ここのはそんなに硬くなかったです)に、しっかり出汁のきいたおつゆが美味しい~。温度も、猫舌でも美味しくいただけるくらいの適温でした。

うどんを美味しくちゅるちゅるしているときにGarminのオートポーズが作動してしまったようなので、うどん休憩は1分20秒くらいだったろうと思います。体感的にもそんな感じでした。
しっかりおつゆも飲み干して、コースに戻ります。うどんエイドの少し手前から、ゆるい坂が始まっているのですが、うどんエイドから先、どんどん傾斜がきつくなります。

そして、うどんエイドで休憩している間に、またしてもこーちさんに抜かれ…。これで3回目。こーちさんも呆れられたことでしょう。本当にすみません。
ここの坂は、頑張ればもう少しペースアップできますが、乳酸をためるとあとで酷い目にあうので、無理しないペースで淡々と登ります。それでも、戦略的歩きのかた、登り坂は苦手なんだろうというかたをパスしてどんどん前へ。

するとまもなく、「先頭ランナーが通りまーす!」のアナウンス。しめしめ、計算どおりですよ。
先導車が通り、まずはひとり。昨年も優勝された、小山選手。ぶっちぎりの1位です。2位が来て……3位、4位……爽やかコーチ、5位でキターー!!
「コーチ、ファイトでーーす!!」とピョンピョン跳ね上がりながら応援しました。
あいにく、コーチは34.2kmの給水手前で、両手でジェルを押し出しながらチューチューされている最中で、ノーリアクション。おまけにサングラスで表情もよくわからず。
でもまあ、あれだけ派手に応援したからにはきっとわかったであろうと自己満足し、「うどんエイドで時間調整をしてよかった♪ うどん美味しかったし、コーチも応援できたし♪」と、ルンルンと気分よく坂を登ります。

コーチにはレース後お会いできたのですが、「コッコさん……坂、ものすごく楽しそうでしたね。かなり余裕でした?」ですって。「応援、気づきました?」と聞きましたら、「そりゃあ、あれだけ大声でピョンピョン跳ねながら応援されたらわかりますよ(笑)。」とのこと。あー、よかったです♪

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25km~30km
【設定】02:43:10(区間LAP:26:40/5'20/km)
【実績】02:41:12(区間LAP:26:28/5'18/km)
Garmin:5'23-5'23-5'21-5'18-5'08 (ズレなし)


西湖の周回コースに入り、西湖いやしの里、西湖コウモリ穴など、微妙なアップダウンが続くゾーンに。しかも、いやしの里以外は、給水所以外、応援が激減する区間…。ここで昨年は、脚にたまった乳酸と一緒に、心をへし折られたのです。
でも今年は、「あー、30kmから先はキロ5か…」と、気持ちはドンヨリしつつも、脚はまだまだ元気です。もちろん心肺も。

西湖いやしの里は、古民家風のレストランやおみやげ物屋さんが並ぶレトロなゾーンですが、ここでなんと、AKB48の島田晴香さんと前田美月さんの応援に遭遇しました! そして、このあたり、たまたま女性ランナーはわたし一人だけだったので、「赤い女性のかた、頑張ってくださーい★」と、名指し(?)で応援してもらっちゃいました。やったー! 周囲を走る男性陣の羨望の眼差しが痛いけれど、うふふ、ちょっと気持ちいい…。AKBファンではないけれど、可愛い女の子たちの応援に、俄然テンションアップです。

そんな嬉しい出来事もあって、とても機嫌よく走っていましたが、直後の、27.9km地点の給水・給食所のパンの出し方には思わず失笑。ここでは、スポンサーのフジパンさんの黒糖のコッペパンがいただけるのですが、袋まるごとで切ってない! こ、こんな長いものを持って走りながら食べろと? それは無理でしょうー!(爆笑) それでももらって、バトンを持つみたいにして走ってるかたもいらっしゃいましたけど、普通の人は絶対に無理!
パンが一切れいただけるなら食べようと思っていましたが、袋でもらう勇気はないので、わたしは、うどんエイドのおかげで1回ぶん温存できていた糖質サプリをここで摂取。30km以降に備えます。
そして、西湖コウモリ穴を通過。あー、いよいよ30km~。ドキドキします~。

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30km~35km
【設定】03:08:10(区間LAP:25:00/5'00/km)
【実績】03:05:31(区間LAP:24:19/4'52/km)
Garmin:4'49-4'46-4'51-4'54-4'55 (▲4秒ズレ)


30kmの計測シートを踏んで、さあ、いよいよここから練習開始です。
「前半、設定よりもペースを上げすぎて、ラストの12.195km、キロ5に上げられませんでした」なんていうことになったら、本当にバカ丸出しなので、嫌でも何でも、覚悟を決めて行くしかありません。

最初の1km、4'49。ちょっと速すぎ。キロ5あたりの感覚って、ふだんだったらなんとなくわかるのですが、すでに30km走ってきているので、自分の感覚に自信が持てません。なので、ついつい、頑張り気味に走ってしまいます。
ちなみに、ピッチはほとんど変えない(変わらない?)ので、スピードはストライドで調整しています。

当初、「12.195kmをキロ5で」と言われたとき、これはメンタル勝負になるから、区間を3つに分けて考えようと思っていました。

まずは、30kmから34km。河口湖に下る激坂までの区間です。最初だけ少し下って、あとは微妙なのぼり。ここで巡航速度をつかむ。そして、34km過ぎから36kmまでの下り坂。ここはいかに脚にダメージを加えずに走れるか。そして、そのあとに備えて呼吸を整えられるか。そして、36kmからゴールまでの6kmと少し。残り1kmは何があっても根性で絶対に走れるので、ここはもう5kmTTくらいの勢いで。

その最初の区間。気持ちよく前をかわしながら、4分台を重ねていきます。
30kmを超えて、そろそろ周囲でも歩いたり、極端にペースダウンしている人も出てくる区間ですし、走っている人も集団のスピードは5'20前後なので、10m進むごとに7~8人くらい一気にかわしていきます。自分だけ別のスピードで、前のランナーさんたちをどんどん拾っていくのは、ネガティブスプリットの醍醐味ではありますが、このペースだと息もあがってきて苦しいです。
西湖から河口湖に下る坂の手前のトンネルが見えたときには、少しほっとしました。脚にはきそうですが、呼吸は助かる~。

勾配8%の激坂の下りは、脚にダメージを加えないよう、チョコチョコ走りで下っていきます。ひえー、坂が急すぎて体が止まらない~! 
そして、対岸には、Eブロックスタートのランナーさんたちの列。坂を下っていくランナーの数よりも多いくらいです。皆さん、たいへんそうに登ってきます。昨年の、自分の初マラソンのことを思い出してしまい、「頑張ってくださーい!」と心の中でエールを送りながら下りきり、スライドと別れを告げて、コースを右折。ここまできたら、あとはたいしたアップダウンはありません。もう出し切るのみです!

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35km~40km
【設定】03:33:10(区間LAP:25:00/5'00/km)
【実績】03:29:30(区間LAP:23:59/4'48/km)
Garmin:4'38-4'48-4'42-4'53-4'43 (+15秒ズレ)


35.9kmのエイド手前で、最後の糖質サプリを摂取。ハニースティンガーをチューチューします。脚が重くなってストライドが狭くなったらネガティブスプリットも終了ですが、まだなんとか脚は動いています。呼吸はハーハーですが、これはもう仕方がないです。フルの後半は、呼吸よりも脚がきついと個人的には思います。

ここからはもうメンタルの勝負です。いかに心を折らずに粘れるかどうか。
残り5kmを切ってからは、幕張シーサイドランニングコースで、motoさんが一緒に走ってくださった、5km×2の後半のことを脳裏に思い浮かべながら走りました。さすがに脚はフレッシュではないですが、あのときも5kmをハイペースで走って乳酸がたまって重くなった脚でやったのだから、きっと脚の重さは同じくらいのはず! ……と自分を鼓舞するものの、やっぱり脚、重い~。幸い、痛くはないのですが、ハムストリングのあたりが熱くてジンジンしている感じ。
例によって、「あと5km」ではなく「あと30分!」と、我慢比べの時間をカウントダウン。

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40km~ゴール
【設定】03:44:10(区間LAP:10:59/5'00/km)
【実績】03:39:34(区間LAP:10:04/4'35/km)
Garmin:4'45-4'38-(0.43kmを1:54) (+1分13秒ズレ)


★後半LAP
【設定】01:49:07(平均LAP:5'10/km)
【実績】01:47:31(平均LAP:5'06/km)


最後、Garminと大幅にズレました。Garminでは、42.43km走ったことになっていますので、最後の0.43kmを0.195kmに換算すると52秒。全体で11秒のズレにおさまるので、そこの距離差を考慮すれば、まあだいたいあっていると思います。
ゴールしてから数秒は、時計もとめずにハァハァしていましたので、最後の約200mのダッシュは、4'20台だったはず。

40kmの計測シートを踏んでからはもう必死でした。出し切るつもりでスパートです。ぐう……きつい。「あと1km」の看板を過ぎてからは、「もういやだー! 勘弁してー!」とダダをこねている脚を、腕振りで叱咤しながら爆走します。バッサバッサと前をかわしながら突き進んでいると、電光掲示板が3:39:40を過ぎたのが見えました。ぬおおーー、あと20秒うぅぅぅぅ。
3時間45分で走ればいいと言われていたのだし、練習なのだから、ここで必死にならなくてもいいのに、初めての陸連登録での公認フルなので、この表示を見たら、無性に3時間40分を切っておきたくなりまして。最後、猛ダッシュ。……が、1秒届かず。おーーしーーいーー! あと1秒、うどんを早く食べ終わっていれば!!

そんなこんなで、最後、無駄に全力疾走したので、ゼエハアと喉を鳴らしながらのゴール。
今年も、苦しかったけれど楽しい富士山マラソンでありました。

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ゴールしてからは、RCの仲間と乾杯です。
爽やかコーチは、先週大田原を走って入賞したばかりというのに、今回もめでたく入賞されておりました。……そして、再来週はさのマラソンですか? 鉄人過ぎです。川内優輝選手並みのハードスケジュール。そうそう、川内選手といえば、今回の富士山マラソン、弟の川内鴻輝選手も走っておられ、8位に入っていましたよ。

コーチは、自分の走りが終わったら、さっそくコーチモードに戻っておられ……いの一番に「設定どおり走れましたか?」と聞かれましたので、「ちゃんと設定どおり走りましたよっ★」と、ランナーズアップデートの画面をお見せしながら、胸を張ってご報告。「いいですね、最後までしっかり上げられているので合格です!」と、OKをいただきました。エッヘン、やったぞ!!
コーチは、「冷えないうちに着替えてくださいね。私は逆走してきます!」と沿道へ。あとで仲間に聞いたところによると、最後の3kmくらいを何度も往復して、自分の生徒をみつけると併走してゴールへ……また沿道を逆走して……とされていたみたいです。タフすぎです!

今回のレースでは、大阪の走りがフロックではなかったことがわかったことと、前半をしっかり自重すれば、30km以降きっちり上げて走れることがわかったのが収穫です。
課題は、なんといっても30kmまである程度のスピードで押していけるか。……おそらく30kmまでなら走れるとは思うのですが、そのあと上げられるかどうか。このへんの見極めが、次のさのマラソンでできればいいなと思っています。

長文レポをお読みいただき、ありがとうございました。
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キクチ

あーーっ。
この赤いひとに抜かれたの、憶えてます!
40kの、太鼓の応援がゲキアツだったとこの、ちょい手前。
by キクチ (2014-12-03 21:02) 

コッコ

>キクチさん
えーーーーー!! 本当ですか!? でもたぶん、タイミング的にもそのあたり…。ゼッハゼッハ走ってた区間です。呼吸音、騒々しかったことでしょう。お恥ずかしい…。
by コッコ (2014-12-03 21:25) 

こーち

すごく丁寧なレポで、区間ごとの走りを冷静に分析しているんだなって感心しました。
それに、うどんエイド、ちゃんと計算して、コーチがスライドする時間を見計らって応援するのもあったのですね、改めてビックリしました。
あっ、コッコさんに何度もお会いしたことは呆れてませんから(笑)、ましてリンクも貼っていただきありがとうございます。
コッコさんのレポには、走りヒントが盛りだくさん。とても参考なりましたし、見習わなければと感じました。
さのMでは更なる飛躍しちゃってください、応援しています。

by こーち (2014-12-03 22:11) 

moto

コッコさんのガーミンはきちんと動いていたのですね。キクチさんのガーミン、空飛んだらしいけど。全く同じ機種のはず。
by moto (2014-12-03 22:43) 

らぴゅたびと

初コメです。レポ、すごい出来ですねー。自分でもレースレポを書いているので、このレポのち密さがよくわかります。記録も素晴らしいし、羨ましいです。
by らぴゅたびと (2014-12-03 22:59) 

shozy

ホント、良く5kmごとに分析してらっしゃいますね~。
私は、感覚的には、コッコさんの去年と同じ感じで25kmから我慢大会でした(^_^;)。
でも今年からはセルフマネジと思い、私もペース表持ってきました。リストにどうやって巻こうかと迷ったあげく、夜光のパッチンと叩くとクルクル巻き付くバンド(わかりにくくすいません)にセロテープで貼って行きました。30km以降が全くペース表通りに行かず、ゴール後はそこに一番納得行かなかったかな~。詳細レポありがとうございました~。
by shozy (2014-12-03 23:22) 

コッコ

>こーちさん
まだフルマラソンの経験が浅いので、ひとつひとつ、ちゃんと総括して次に生かせたらいいなって思っています。
うどんエイドは、そうなんです。コーチを応援したかったからなんです。(あとは、15km用のジェルを置いてきてしまったので、ここでうどんを食べればジェルを温存できるとも思いました) 呆れてないって言ってくださって嬉しいです……こーちさんはしっかり走っておられたのに、わたしは落ち着きのない走りをしてしまい、お恥ずかしい限りです。
さのもコース的にはアップダウンが多いみたいですが、名古屋につながるレースにしたいと思います。
by コッコ (2014-12-03 23:45) 

コッコ

>motoさん
ねえ。キクチさんのガーミンヌはご機嫌ナナメだったみたいですよね。わたしの子は、頑張って仕事してくれました。コース取りやうどんエイドのことも考えれば、フルで240mズレなら許容範囲だと思いますし。
by コッコ (2014-12-03 23:47) 

コッコ

>らぴゅたびとさん
コメントありがとうございます。ステキなハンドルネームですね。(*^o^*)
スマホやカメラを持って走らないので、コースの写真は皆無だし、自分の覚書みたいなレポなのですが、お褒めにあずかり恐縮です。
らぴゅたびとさん、これから毎月フルマラソンですね。……わたしもです。お互い楽しく頑張りましょうー♪
by コッコ (2014-12-03 23:52) 

コッコ

>shozyさん
富士山マラソンのコースって、前半にもアップダウンが多い上に、あの坂を頑張りすぎるとそれで止めを刺されて、後半脚が止まって我慢大会になっちゃう、イヤンなコースですよね…。
30km以降あげるために、どこまで前半自重するかって本当に微妙で、わたしもまだ適正値がつかめていません。大阪のレポで問いかけてみたのですが、ブログ村のベテランランナーの方でも、設定はさまざまでいらしゃいましたので、自分なりの適正を見つけていくしかないなと思いました。
ペースチャートは、わたしはリストバンドに100円均一で買った面ファスナー(ベルクロ)でつけています。そしてリストバンドごと忘れたという……
▼過去記事ですが
http://kokko-san.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01
by コッコ (2014-12-03 23:59) 

NO NAME

練習の気持ちで、さらには、楽しみながら
走っての記録お見事です。
来年の今頃は、国際ブツブツとか言う
キーワードが出て来そう(^_^;)
by NO NAME (2014-12-04 07:34) 

カミ

臨場感あふれるレポで、一気に読ませて頂きました♪
30km以降の爆走は本当に素晴らしいですね(^^)
これからのレースがマスマス楽しみです。
それにしてもコーチの方、鉄人ぶりに驚愕です…。
by カミ (2014-12-04 07:37) 

proceed2600

素晴らしいレポですね。
最近レース中のことを覚えていられなくなりました(^_^;)
さのも楽しみです!

by proceed2600 (2014-12-04 09:10) 

かっきぃ

コッコさん相変わらず素晴らしすぎる走りで、もう別次元のお方と崇拝しきっております!これからもお勉強になるレースレポ何卒よろしくお願い致します!

前半抑えたとはいえこの起伏コースで最後ここまで上げられるなんて凄いです!うどんエイドでの前半の貯金部分の調整も完璧ですし、1秒が惜しかったとはいえ最後はしっかり出し切ってもう感動以外の何ものでもないです!

しっかり起伏のことも考えて、コースを立体的にとらえる力があるコッコさんは心技体全て揃ってますね☆
まだコッコさんの目標にはないかもしれませんが、これから国際ランナーになる日も近いと思ってます!だって1年でこんなに成長されてるんですもの><是非頑張ってください!

はぁ。。。私も頑張らないとなぁ・・・
by かっきぃ (2014-12-04 11:05) 

コッコ

>NO NAMEさん
コメント記入がわかりにくいブログサービスですみません、コメントありがとうございます!
1年目→2年目はさすがに伸びましたが、この先はちょっと想像がつきません。来年も楽しく走れていればいいなぁって思います。でもサブ3.5はとりたいです。とっても。
by コッコ (2014-12-04 14:15) 

コッコ

>カミさん
大阪からロング走は1回もせず、最長で20kmだったのですが、気温が下がったのと、スピード練習をガッツリやったので何とかなりました。
今後も月1回ペースでフルのレースが入っていますので、これをうまくロング走がわりに使ってステップアップしていければと思っています。
爽やかコーチは、元実業団のかたなので、ちょっと次元が違うランナーです。2週連続のフルのレース(大田原と富士山)でどっちも2時間30分切り、翌週から普通にサブ3クラスでペーサー。ちなみに月間走行距離500〜600kmだそうです。いろいろおかしいです。
by コッコ (2014-12-04 14:26) 

コッコ

>proceedさん
わたしも、ガーミンのデータとコースマップとにらめっこしながら、必死で記憶を掘り起こしています。
そういう意味でも、ブログ村の方とレース中に会ったなどのイベントは、記憶に残りやすくて嬉しいです!
さのも頑張ってきまーす。また坂だらけっぽいですが。(;^_^A
by コッコ (2014-12-04 14:30) 

コッコ

>かっきぃさん
褒めすぎ〜!(^◇^;)
2回目のコースだというのもあったと思います。
でもこうやって分析してみると、改めてサブ3.5の壁の高さを感じます。
後半はうどん休憩を差し引いてもあと2分、前半なんて最低でも7分も短縮しないととれないですもん。はぁ〜。どうしたら良いものか……。
次のさので突破口の糸口が掴めるといいのですが。
わたし、スピードがないので(スタミナもたいしてないですが)、かっきぃさんのスピードが羨ましいですよ〜!(>人<;)
お互い頑張りましょうね☆
by コッコ (2014-12-04 14:37) 

鈍足親父

お疲れ様でした。ほんとに素晴らしい走りですね。
私もこういう「走りとレポ」を心がけたいと思います。無理か!(笑)
by 鈍足親父 (2014-12-05 12:35) 

コッコ

>鈍足親父さん
ありがとうございます! わたし、世界遺産の麓を走っているというのに(しかも練習)、なんでこんなにストイックなレポになっちゃうんでしょう。
親父さんの、豊かな知識に支えられた、自然物や走ることへの讃歌があふれ出している記事、わたし大好きです。懐の大きさを感じるんですもの。
by コッコ (2014-12-05 15:23) 

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